こんにちは!エコバッグハウスです。
みなさんは、エコバッグのオリジナルプリントデータをデザインされるとき、どのようなソフトを使用されるでしょうか?
デザインを作成される方のほとんどの方が、Adobe社のIllustratorを使われているのではないでしょうか。
すこし前までは、Adobe社のソフトは、デザイナーなど一部の職業の人が使うイメージが大きかったのですが、最近では、一般的にも使われるようになってきました。
前回のブログでは、Illustratorの便利なショートカットを紹介させていただきました。
お役に立っていると嬉しいのですが…。
今回は、初心者がつまずきやすいレイヤーについてのお話と、簡単な作業について解説させていただきたいと思います。
レイヤーとは?
初心者がつまずきがちなレイヤーとは何でしょうか?
レイヤー(layer)を調べると、『層』や『階層』、『重なり』といった意味になっています。
イラストレーターでも、そういった意味で使われていて、アートボードという画板のうえに、レイヤーという透明のフィルムを重ねて作業をします。
オブジェクトを制作する作業は全てその透明のフィルムのレイヤー上でおこない、それぞれのオブジェクトが描かれたレイヤーを重ね合わせてひとつの作品として仕上げていきます。
レイヤーは、詳しい上限枚数は分かりませんが、かなりの枚数を増やすことができます。
しかし、あまりレイヤーを増やしすぎると、どのレイヤーに、どのオブジェクトを配置したかなど逆に分かりにくくなってしまうのでオススメしません。
特に複数人数で作業をする場合などは、レイヤー枚数は必要最低限にとどめ、そのレイヤーに分かりやすい名前をつけておくなど、誰がみても一目瞭然でわかるようにしておく必要があると思います。
また、印刷データなどの入稿のときは、レイヤーを1枚に結合しておいたほうが、印刷業者としてもわかりやすくていいようです。
ちなみに私は、文字のレイヤー、画像や写真のレイヤー、背景のレイヤーなど、
オブジェクトの種類によってレイヤーを使い分けて作業をしています。
いかがでしょう。
レイヤーとは何か、なんとなくお分かりいただけたでしょうか?
それではエコバッグの印刷データをつくりながら、レイヤーの知識をもう少し深めてみましょう。
エコバッグの印刷データをつくってみよう!
データ制作の準備をしよう
データを制作する前に、最低限必要な情報や素材を準備します。
1)エコバッグ本体を決める
まずは、エコバッグ本体を決めていきます。
エコバッグハウスのホームページから用途に合うエコバッグを探していきます。
(画像クリックでエコバッグハウス ホームページへ移動します。)
【商品一覧】や【素材から探す】【サイズで探す】などをクリックして頂き商品をお選びください。
今回は、定番の『A4コットンバッグ ナチュラル』でつくってみます。
(画像クリックでエコバッグハウス 商品ページへ移動します。)
2)印刷範囲などの情報収集
エコバッグが決まれば、その商品はどの位置に、どれくらいの大きさで印刷できるかを確認します。
エコバッグハウスのほとんどの商品には、印刷テンプレートがダウンロードできるリンクがついています。
そこからテンプレートを入手して頂きご確認ください。
商品のページに入っていただきましたら、“印刷テンプレートはこちら> [ PDF ] [ AI ]”とありますので、[ AI ]をクリックして頂けばダウンロードがはじまります。
テンプレートのない商品は、お手数ですが、お問い合わせフォームや電話でご確認ください。
ダウンロードが終われば内容を確認しておきます。
本来はこのテンプレートを使用して直接作成しても大丈夫なのですが、今回は新たに作りますので、印刷範囲などの確認をしておきます。
この情報から、印刷範囲はW160×H220であることがわかります。
また、印刷色はDICもしくはPANTONEで指定、印刷面は片面(表面・裏面) 両面(同柄・別柄)の指定が必要なこともわかります。
今回は印刷色の指定は、黒。
印刷面は、片面(表面)とします。
印刷色に関して、あまりこだわりが無ければ、エコバッグハウスでは基本の10色をご用意していますので、そちらを参考にしてください。
3)ロゴデータ
ほとんどの場合、企業で決まったロゴデータがあると思いますので、そのデータをイラストレーター形式で入手しておきます。
今回はエコバッグハウスのロゴを使用します。
4)エコバッグイメージのラフ作成
手描きの簡単なものでかまいませんので、データ制作にとりかかる前にイメージのラフを作っておきましょう。
以上の4つが準備できれば、制作の開始です。
イラストレーターでの作業を開始しましょう。
イラストレーターの起動と新規ドキュメントの作成
新規ドキュメントの作成は、ファイルメニューから【新規(N)...】を選択するか、【Ctrl + N】を押せば、新規ドキュメントのダイアログボックスが開きます。
ファイル名を「A4コットンバッグ」にして、サイズはA4で方向は縦を選びます。
(※ファイル名やサイズは任意で。)
・レイヤーパネルの確認
レイヤーパネルが表示されていない場合は、ウィンドウメニューから【レイヤー(L)】を選択するか、【F7】を押せば表示されます。
すでにレイヤーがひとつあることがわかります。
ここでレイヤーパネルの操作について簡単な説明です。
・レイヤーの追加とレイヤー名の変更
では、さっそくレイヤーを追加してレイヤーの名前を変更しましょう。
今回は合計3枚のレイヤーを使用しますので、新規レイヤーの作成を2回クリックして、レイヤー2、レイヤー3を追加します。
次に、レイヤーの名前部分をダブルクリックして、レイヤー1を「印刷可能範囲」、レイヤー2を「ロゴ」、レイヤー3を「文字」と変更します。
・印刷範囲の作成
では、実際の作業に取り掛かっていきましょう。
作成したオブジェクトは、現在選択されているレイヤーに配置されるので、「印刷範囲」のレイヤーを選択します。
そこに、先ほど調べた印刷範囲の大きさで四角形を作ります。
その際、アートボードの中心に位置するようにします。
次に、その四角形に対して、トリムマークを作成します。
トリムマークは、オブジェクトメニューから【トリムマークを作成(C)】を選択すれば作成できます。
いわゆる“トンボ”です。
さらに、作成した四角形をガイドに変更します。
ガイドとは、レイアウトの範囲や、オブジェクトを配置するときに、目安とする印刷されない線です。
つくり方は簡単で、四角形を選択して右クリック、【ガイドを作成】を選択します。
少し見にくいかもしれませんが、薄い緑色の点線に変更されました。
このままでは、ガイドを選択して移動することができますので、目安の位置が変わってしまうことがあります。
そうなると困ってしまいますので、何も選択せずに右クリックをして【ガイドをロック】を選択します。
そうしておくことによって、意図せずガイドが動いてしまうことを防げます。
また、ガイドを移動させたい場合は、再度【ガイドをロック】を選択してチェックを外せば移動可能となります。
これで、印刷範囲の設定はできあがりです。
このレイヤーは編集することが無いのでロックをかけておきます。
ここで一旦保存をしておきます。
ファイルメニューから【保存(S)】を選択するか、【Ctrl + S】を押せば、別名で保存のダイアログボックスが開きます。
ファイル名には、最初に設定した「A4コットンバッグ」がすでに入力された状態です。
場所を指定して保存しておきましょう。
・ロゴの配置と調整
ロゴのレイヤーに、事前に用意したロゴを配置します。
ロゴデータを開いてコピペすればOKです。
ただし、ロゴの大きさや色の変更、位置の調整は必要となります。
シルク印刷でエコバッグに印刷するときは、何色で印刷する場合でも黒一色でデータをつくります。
このデータは印刷をするときに使用する『版』を作るために必要になります。
色を黒に変更すれば、サイズと位置を調整します。
今回はロゴの下にwebページのアドレスを入れたいので、そのスペースを空けて位置調整します。
できあがれば、このレイヤーもいったんロックをかけておきます。
ここでも一旦保存をしておきます。
今回は【Ctrl + S】を押せば上書き保存になります。
・文字の入力と調整
最後にwebページのアドレスを入力します。
文字ツールを使用して「http://ecobag-house.com/」と入力します。
その際、ウィンドウメニューから【書式】【文字】を選択するか、【Ctrl + T】を押して文字パネルを表示しておきます。
入力が終われば、文字パネルで、
フォントと文字の太さ、フォントサイズを調整し、位置調整をします。
位置調整をするときに、ロゴの場所を変更したいときは、ロゴのレイヤーのロックを外して調整します。
これで一通りの作業は終了です。
【Ctrl + S】を押おして上書き保存しておきましょう。
簡単に説明して来ましたが、イメージ通りのデータは作成できたでしょうか?
入稿用にデータを整えましょう。
入稿用にデータを整えるときに注意しないといけないのは、今作成したデータを直接入稿用に加工してしまうと、文字の入力ミスや変更があったときに変更が難しくなることです。
今回作成したデータのように簡単なものであれば、まだいいのですが、複雑なデータになってくると編集が大変になりますので注意してください。
そこで、ファイルメニューから【別名で保存(A)】を選択するか、【Shift + Ctrl + S】を押せば、別名で保存のダイアログボックスが開きます。
ファイル名は「A4コットンバッグ_入稿用」とでもしておけばわかりやすいと思います。
・入稿用データの作成
・文字のアウトライン化
入稿用にまずしないといけないのが、文字のアウトライン化です。
これは、文字ツールで入力した文字のフォントは、個々のパソコンに入っているフォントに依存しているため、入稿先にそのフォントが無い場合があります。
そうなると指定したフォントが別のフォントに置き換えられてしまい、全く別の字体になってしまいます。
その対策として、文字をアウトライン化して、図形として認識するようにします。
作業としては簡単で、文字を選択して右クリック、【アウトラインを作成】を選択します。
すると、今まで文字として認識していたものが、図形に変更されます。
(上:通常の文字・下:アウトライン化された文字)
・レイヤーの結合
最後の作業です。
3つに分けて作成したレイヤーをひとつに結合します。
これはレイヤーパネルからメニューを表示し、【全てのレイヤーを結合(F)】を選択します。
結合したレイヤーの名前は、選択していたレイヤーのものになりますので。
「A4コットンバッグデータ」など、適当なものに変更しておきましょう。
以上でエコバッグのデータの作成は完了です。
あとはエコバッグハウスに発注して頂ければオリジナルデザインのエコバッグが納品されます。
A4サイズのエコバッグ
ここで今回作成したデータが使えるエコバッグを何点かご紹介させていただきたいと思います。
コットンバッグ
コットンバッグは生地に凹凸がすくなく、ロゴなどの細い線も、比較的きれいに印刷することが可能です。
また、サイズや生地の厚さが豊富なので、用途によって使い分けができ人気もあります。
・人気のあるコットンバッグ
・A4コットンバッグ ナチュラル
・A4コットンバッグ カラー
A4サイズがぴったり入る定番のコットンバッグです。
マチなしでスッキリ、
軽くてコンパクトなので持ち運びにも便利です。
不織布バッグ
不織布のバッグは、色数の多いものでは40色展開されており、鮮やかな色やサイズが豊富なので、デザインや用途によって最適なバッグを選んでいただけます。
・人気のある不織布バッグ
・不織布A4フラットトート
A4サイズの書類を収納できるフラットタイプです。
軽くて丈夫なのでイベントや展示会での
パンフレット・カタログ配布に最適です。
・ベーシックトート75 A4縦
A4サイズの書類を収納できるマチ付タイプです。
厚手で丈夫、底板も付いていますので
イベントや展示会でのカタログ配布に最適です。
キャンバスバッグ
キャンバスバッグは表面に凹凸が多くあり、コットンバッグほど細い線は出しにくいですが、あえて擦れた感じを出してみるのもデザインのひとつです。
・人気のあるキャンバスバッグ
・ライトキャンバスバッグ(M) ナチュラル
A4コットンバッグでは生地が薄すぎる、
という方へオススメのキャンバスバッグ。
プリント映えするフラットトートなので、
記念品やサンプル品の配布用にオススメです!サブバッグにもピッタリ!
・キャンバスカレッジトート(M) カラー
角底のキャンバスバッグ。
マチがしっかりついているので、
分厚いカタログや大きなサンプル品を入れても安心!
A4サイズが丁度収まる使いやすい縦型バッグです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
レイヤーについてのお話と、簡単な作業について解説させていただきましたが、お分かりいただけたでしょうか?
イラストレーターは使い込めば使い込むだけ奥深いものがあります。
私もいまだに『おお~そんな機能があったのか!』ということもあります。
これを期にみなさんにもイラストレーターに興味を持っていただけたら嬉しいです。
このブログを見ていただいた方がデザインされたロゴデータがエコバッグハウスに届き、オリジナルエコバッグとして商品化され、手にされたユーザーの方々が笑顔で喜ばれることを願っています。